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ノンフロン冷蔵庫の環境関連情報調査の結果概要

調査の背景

 グリーンコンシューマー研究会では、冷蔵庫を買うならノンフロン冷蔵庫を推奨しています。しかし、各メーカーがそれぞれ多数機種のノンフロン冷蔵庫を販売するようになった現状において、ノンフロン冷蔵庫の中でも、より環境に配慮した製品を選べるように、冷蔵庫メーカー6社に対して、それぞれが販売しているノンフロン冷蔵庫の環境対応の詳細について尋ねるアンケート調査を実施しました。(アンケート調査は2部に分かれています。)

 1部では冷蔵庫に関する会社全体の方針を尋ねました。2部では各メーカーが販売しているノンフロン冷蔵庫の機種ごとに、下記の6つを尋ねました。
(1) 鉛などの有害物質の使用状況
(2) 塩ビの代替化状況
(3) 塩ビ以外の使用樹脂の種類数など
(4) 再生プラスチックの使用状況
(5) 断熱材発泡剤名
(6) その他の環境配慮事項

 結果としては、1部に対してのみ、日本電機工業会から、6社分をまとめての回答がありました。機種ごとの詳細事項を尋ねた2部については、どこからも回答がありませんでした。その理由は、以下のとおりです。

(1)有害物質の使用状況については、業界全体として対応策を検討中であり、答えられない
(2)塩ビの代替化に関しては、使用後に回収される冷蔵庫に使われている塩ビは、リサイクルされているので、代替する必要はない
(4)の再生プラスチックの使用に関しては、食品に接する部分には再生プラスチックを使用できず、使用部位はささいなものに留まっているので、情報開示は意味がない
といったものでした。以下では、回答があった1部についてのみの回答結果の概要を紹介します。

回答内容のポイント:

  • 全社が全機種ノンフロン化に向かって製造機種を増やしている
  • ノンフロン冷媒(=引火性をもつ)に対応したリサイクル処理体制は暫定的なもの
  • 有害物質使用についての方向は示されず
  • 内容は2004年2月23日付で日本電機工業会より回答されたもの

1. 今後のノンフロン冷蔵庫の販売展開についての方針は?特に内容積300リットル以下の冷蔵庫へのノンフロンの導入予定は?

松下は、2004年3月までに、製造する全機種をノンフロン冷蔵庫にすると回答。その他メーカーも、遅くとも2005年度中に全機種をノンフロン冷蔵庫にすると回答。

  • 国内生産分は2004年3月までに切り替え完了予定。(松下)
  • 141リットル以上は2004年中、以下は2005年度中までに切り替え予定。(三洋)
  • 2005年度までに切り替え完了予定で、前倒し検討中。(日立)
  • 2004年度末を目処に国内向け冷蔵庫の生産を切り替え予定。(三菱)
  • 2005年度中に国内で販売する冷蔵庫を切り替え予定(シャープ)
  • 2005年度までに切り替え予定で、前倒し検討中。(東芝)


2. 冷蔵庫カタログの最新版に掲載されなくなった機種は製造中止されたことを意味するのか?

カタログ最新版に掲載されなくなった機種は基本的に製造中止を意味する。(6社共通)

3. 使用後のノンフロン冷蔵庫を回収リサイクルする場合、引火性をもつHC(イソブタン等)の処理についてどのような方針をたてているか?

 日本電機工業会で、HC冷媒の処理を安全に行えるよう検討中。回収台数が少ない当面は、「処理マニュアル」を配布して対応している。
 平成15年1月より、冷蔵庫業界共同で日本電機工業会の中に「冷蔵庫リサイクルWG」を設置し、HC冷媒についての処理を安全に行えるよう検討を進めている。回収台数が少ない当面は、ノンフロン冷蔵庫の処理について、「処理マニュアル」を配布し、対応している。将来、台数が増えてきた場合を考慮し、より安全で効果的な処理技術を冷蔵庫業界で共同開発中。なお、ノンフロン冷蔵庫のリサイクル処理については、日本電機工業会のホームページにQ&Aを掲載中。(6社共通)

 イソブタンは可燃性なので、破砕処理する前に冷蔵庫から抜き出す必要があります。また、イソブタンは空気よりも重いガスなので、抜き出したガスが床面などに滞留しないように屋外の風通しのよい場所、あるいは屋内であれば局所排気されている場所で抜き取り作業をする必要があります。
 断熱材の発泡剤に使われているシクロペンタン(イソブタンと同じ炭化水素)は破砕処理の前に抜き取ることができないため、安全に処理できる破砕の条件設定が必要になります。
(日本電機工業会のホームページ「炭化水素系の冷媒・断熱材発泡剤の処理に関するQ&A」より)

4.ステンレス製ドアの製品に環境面でのメリットはあるか?

ステンレス製ドアに、特に環境面でのメリットはない。(6社共通)

5.節電モードの仕組みは?

 節電モードに設定すると、圧縮機の回転数を抑え、省エネ運転する。省エネ運転中にドアの開閉があると、一時的に通常運転に戻る。また、水分の侵入もなくなるので、蒸発器除霜周期を延長して、ヒータ通電のエネルギー低減を行う場合もある。

 節電設定にした場合、扉の開閉パターンを自動的に記憶し、扉開閉が少ない時には庫内の温度変化が少ないため、冷却能力を抑えることで、電気の無駄遣いを防止する。(三洋)

 「おさえめ」ボタンを押すことにより、圧縮機の回転数を抑え、省エネ運転する。庫内温度が上昇した時は、一時的に通常運転に切り替わる。(日立)

 節電モードに設定すると、ドアの開閉が無い時には圧縮機の回転数を低くして省エネ運転をする。省エネ運転中にドアの開閉があると、一時的に通常運転に戻る。ドア開閉がなくなり食品温度も安定すると、再び省エネ運転になる。(三菱)

 節電モード設定時は、圧縮機回転数を低速回転域まで下げることにより、冷凍サイクル効率を上げる。水分の侵入が無いため、蒸発器除霜周期を延長することにより、ヒータ通電のエネルギー低減を行う。「夜間節電」の場合、光センサーを冷蔵庫上面に配置し、室内が暗くなったとき、自動的に機能が動作し、「留守節電」はユーザーのボタンスイッチにより、機能が作動する。(シャープ)

 節電モードを操作パネルより設定することで、圧縮機の回転数を低くする。ドア開閉が多くなれば、設定は取り消される。(東芝)

6.水銀、カドミウム、六価クロム、鉛の各有害物質について、使用しているかしていないかの判断基準は?

 現在、定義を検討中。日本電機工業会のホームページを閲覧してほしい。(6社共通)

調査結果は以上です。